代価。


「楽しいか?」――

「すると」スネイプに二の腕をきつく握られているせいで、ハリーの手が痺れてきた。「すると・・・お楽しみだったわけだな? ポッター?」
「い、いいえ」ハリーは腕を振り離そうとした。
 恐ろしかった。スネイプは唇をわなわな震わせ、蒼白な顔で、歯を剥き出していた。
「おまえの父親は、愉快な男だったな?」スネイプが激しくハリーを揺すぶったので、メガネが鼻からずり落ちた。
「僕は――そうは――」
 スネイプはありったけの力でハリーを投げ出した――

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
第二八章〜スネイプの最悪の記憶〜より


ここのスネイプの反応が印象深くて何気に大好きです。
対して、ハリーの動揺っぷりも良い感じでした。
ハリーを殴り飛ばすこともせず、ただ「出ていけ」と喚くスネイプ。
思い切りハリーを罵ればいいのにそうしない彼を切なく感じました。
閉心術の授業はこれでお終いなのは寂しいですが、
スネイプの過去が垣間見れたことが大収穫ですな!
この巻で「憎らしいキャラ」から一転したような気がしますヒャッホウ。